PennyLane : キー概念 : イントロダクション

PennyLane キー概念 : イントロダクション (翻訳)

翻訳 : (株)クラスキャット セールスインフォメーション
作成日時 : 10/12/2019

* 本ページは、PennyLane : Key Concepts の次のページを翻訳した上で適宜、補足説明したものです:

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キー概念 : イントロダクション

PennyLane の基礎となる主要原理はシームレスに量子と古典世界の間のインターフェイスを作成することです。量子コンピューティング・デバイスは古典的コンピュータへの競合として見るべきではありません、寧ろアクセラレータです。情報処理の両者のタイプの統合は ハイブリッド計算 を生じます。

PennyLane では古典的と量子コンピュータの両者は同じ基本的な方法で使用されます : 計算デバイスとして、それを数学的関数を評価するためにプログラムします。そのような関数をノードと呼びます、何故ならばそれらは有効グラフのノードのように互いに情報を供給するからです。量子ノード は量子回路の抽象表現です、これらは入力として古典的情報を取り出力として古典的情報を生成します。

各量子ノードは 変分回路 — パラメータ化された量子計算 — を量子デバイス上で実行します。

最適化と機械学習では、モデルは訓練可能な変数の勾配を計算することにより学習します。PennyLane の中心的な特徴は量子ノードの勾配、あるいは 量子勾配 を計算する能力です。これはハイブリッド計算の end-to-end 微分を可能にします。

これら 4 つの概念 — ハイブリッド計算, 量子ノード, 変分回路 — そして 量子回路、が PennyLane の中核を成します。

 

ハイブリッド計算

より詳細についてはメインの ハイブリッド計算 のページを見てください。

ハイブリッド量子アルゴリズムは 古典的と量子処理の両者を統合する アルゴリズムです。多くの提案されたハイブリッド・アルゴリズムでは、量子デバイスは量子サブルーチンを評価するために使用されて、そして古典的コプロセッサは主として回路出力を後処理するために使用されます。しかし原理的には、ハイブリッド計算は遥かにより複雑な手続きに広げることができます。

真のハイブリッド 計算モデルでは、量子ノードのルールに従って、両者の古典的と量子デバイスは計算全体の任意のパートについて責任を負います。これは量子と古典的デバイスに連帯して使用されることを可能にします、それぞれがより大きな計算の不可欠で分離できないパートを形成します。

 

量子ノード

より詳細についてはメインの 量子ノード のページを見てください。

量子情報は壊れやすいです — 特に目先のデバイスでは。量子デバイスを古典的計算とどのようにシームレスにスケーラブルに統合できるのでしょう?この疑問は量子ノード or QNode の概念に繋がります : 量子回路上でプログラムされた、基本的な計算ユニット、これは量子情報処理のサブルーチンを実行します。古典的データのみが量子ノードに入る or 出ることができます。

古典的デバイスに対しては、量子ノードは関数を評価できるブラックボックスです。量子デバイスは、けれども、回路のより細かい詳細を解決できます。

 

量子埋め込み (= Quantum embeddings)

より詳細についてはメインの 量子埋め込み のページを見てください。

量子演算は量子ノードに入る古典的データ上でどのように作用するのでしょう?

埋め込みは古典的データを量子状態にマップする関数です。それからこれらの状態は量子演算により作用されることができて、私達に量子情報処理を行なうことを可能にします。

 

変分回路

より詳細についてはメインの 変分回路 のページを見てください。

変分回路は調整可能な変数に依拠した量子アルゴリズムで、従って 最適化 可能です。PennyLane では、変分回路は 3 つの構成要素から成ります :

  1. 固定された初期状態の準備 (e.g., 真空状態 or ゼロ状態)。
  2. 入力 x と関数パラメータ $\boldsymbol\theta$ により パラメータ化 された、量子回路。
  3. 出力における観測可能量 $\hat{B}$ の 測定。この観測可能量は回路の各ワイヤ、あるいはワイヤの単なるサブセットのための局所観測可能量から作られるかもしれません。

変分回路は QNode の内部的な作業を提供します、そして量子ハードウェアやシミュレータデバイスを実行することにより評価可能です。

 

量子勾配

より詳細についてはメインの 量子勾配 のページを見てください。

勾配の自動計算と逆伝播アルゴリズム は現代的な深層学習ソフトウェアの中心的な要素です。PennyLane はこのキー機能を量子とハイブリッド計算に拡張します。

量子ノードを評価することは古典的コンピュータ上では役立ちませんので、量子ノードの勾配も同様に扱いにくいものと予想するかもしれません。幸い、2 つの量子ノードの線形結合を使用して (そこでは一つの変数がシフトされます) 量子ノードの勾配 $\nabla f(x;\boldsymbol{\theta})$ を正確にしばしば計算できます。

こうして量子ノードと量子ノードの勾配も両者を計算するために 同じ量子デバイス を使用できます。これは項を結合する、古典的コプロセッサの少しの支援で成されます。

 

以上