◆ CNTK ( Microsoft Cognitive Toolkit ) 2.2 Python API 入門の第6弾 (最終回) です。
今回は入門シリーズの総集編という位置づけで、Fashion-MNIST という新しいデータセットを利用して
(復習として) ここまでに CNTK 実装で学んだコンピュータビジョン関連タスクを総ざらいします。
Fashion-MNIST は MNIST の代替データセットとして、Zalando から2017年8月に公開されました。
フォーマットが MNIST と完全互換であるとともに、(容易過ぎるというような) MNIST の欠点を補います。
私見ですが、機械学習視点から難易度が適度に高い良いデータセットだと思います。
※ 余談ですが @masao-classcat が翻訳した、Fashion-MNIST の README の日本語ドキュメントは README-ja として github の公式レポジトリに含まれています。
◆ 前回までの記事 (CNTK 2.2 Python API 入門 (1) 基本, (2) 2 クラス分類, (3) MNIST, (4) LSTM, (5) オートエンコーダ)で、CNTK 2.2 Tutorials の 100 番台 (初級) を概ねカバーしました。
CNTK 2.2 について次のような点がお分かり頂けたかと思います :
- CNTK Python API を利用して Python プログラムで深層学習モデルが構築できます。
- CNTK はデータとしてテンソルとシークエンスを扱います。
- 深層学習フレームワークでお馴染みのビルディング・ブロックも多数用意されています。
- コンピュータビジョンのための畳み込みネットワーク/オートエンコーダや時系列予測のための LSTM モデルも CNTK で簡単に実装できます。
- ネットワーク定義は Python 関数オブジェクトとして実装され、For ループや lambda 記法も利用できる Python ライクな記法で簡潔に定義可能です。
- Trainer クラスでカプセル化したトレーニングの実装も分かりやすく簡潔です。
- CTF フォーマットの利用で CNTK データ・リーダー (= Reader) が簡単に構成できます。
詳細 : CNTK 2.2 Python API 入門 (6) – <総集編> Fashion-MNIST データセットの活用